部屋の断捨離をした

日常
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ミニマリストを目指しているわけじゃないですが、スッキリとした暮らしには多少ながら憧れを持っています
せめて必要ないものを溜め込むのはやめようと、本当に少しずつ断捨離をおこなっていました
ですが、あまり手のつけられていなかった箇所がひとつ
それが、本棚の引き出し

もう7,8年くらい前にもその引き出しを断舎離して、大学用の教科書やら参考書を入れていたのですが、今回本格的に断捨離をおこなうことにしました

出てくるわ出てくるわ、高校時代の友達との思い出が

非情なことに、断捨離5分前まで顔も名前も思い出せなかった友達だったのに

高校時代、私達は絵付きのお手紙交換をしていたのです
私は全く絵心がなくて、文字いっぱいで当時の面白おかしかったことを手紙でやりとりしていたのですが、
高校時代の友達は美術部の子が多く、絵の上手い子が本当に本当に多かった
だから、10年経った今見ても、影の付け方やキャラの特徴の捉え方などが本当に上手で……

その絵に添えられている手紙には、
『教科書ありがとう!でも今こうやって手紙書いてるから全然使ってない笑』
『あの漫画何巻まで読んだー?続き貸すから言ってね!』
『体育やりたくない!さっきまで雨だったじゃん!何晴れてるんだオイ』
とか、当時の私達のありのままが綴られていて、読んでいて喉の奥がキュッとした

私の手紙も、誰かの家に残ってるのかな
それを読んで、私のこと思い出してくれるのかな
……なんて感傷に浸ってしまう

これは大切な思い出
捨てるものじゃない
キレイに折り畳んで、また引き出しにしまい直しました


当時私はケータイを持っていなかった
私の高校時代はケータイを持っている人がポツリポツリと出始めた頃だったのかな
学校にケータイを持っていくことすら禁止されていたと思う
私は持ってすらいなかった

だから、私は今の彼女たちの連絡先を知らない
友人づてで聞いていけば辿り着くんだろうけど、もしかしたら彼女たちの思い出の中に私はいないかもしれない

もっともっと大切にしておけばよかった
卒業しても、遊んだりすればよかった
ケータイを持ってすぐ、共通の友達づてで連絡先を聞けばよかった


小学校から高校までが、多分、私の人生で一番楽しかった時期だと思う
一番、人との交流があった
もちろん、一番人を傷つけたし、一番人に傷つけられた、と思う
今思い出せるのは楽しかった思い出だけ


彼女たちの手紙を読んで、当時の私の記憶が、あの時の感情のまま呼び起こされた

教科書、貸し借りしたよね
クラスが違ったのは寂しかったけど、こうやって教科書借りられるのはラッキーかもねって笑ったよね

あの漫画、面白かったね
アニメ、みんなで見てたもんね
続きが気になって、漫画持ってる友達探しまくったよね

体育のマラソン、ホント嫌だったよね
口の中、血の味するのマジでなんなんだろうね
さっきの授業まで雨降ってたくせにカラッと晴れたの、絶望したよね


お返しの手紙、私はなんて書いたんだろう
誰かのもとに、何年も置いてもらえるくらい価値があるのかな

私には、価値があるよ
人生で最高に楽しかった時の、鮮明な思い出がここに形になって存在してるよ


もう、あんな友達は作れないと思う
良くも悪くも、当時の私たちは子どもだった
利害も打算も計算もなく、純粋に友達だった
傷つくことも、悲しいことも、嬉しいことも、きっと全部をフラットに受け止められていた
もう、あの時のような生き方はできない
もう、あの時のような友達はできない

大切にしておけばよかった
大切にしておけば、もしかしたら今より傷つくことも、悲しいことも、あったかもしれない
でも、きっとそれ以上に楽しかったはずだから


私は一人で生きていこうと思っている
友達も、本当に少人数でいいと思っている
なんなら、親友一人だけでいいとすら思っている

それでも、ふと、寂しいのかな、とも思う

賑やかだった当時のあの子たちはもういない
私の記憶の中にもいなかった
きっと、彼女たちの記憶の中にも私はいない

でも、私と同じように、何かの拍子に思い出してくれるかもしれない
それでいい
それだけでいい
それが、一人で生きていくことを選んだ私の幸せだ
人と付き合うことの難しさから逃げた私の、最大限の幸せだ



この記事を書いた人

ひいらぎ
ひきこもりポケモン
たかさ 158cm
おもさ 46kg
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ねんしゅう300まんえんの せっきゃくぎょう。
にんげんぎらいで SNSぎらいの しゃかいふてきごうしゃ。
つねに もうそうをして いきているぞ。

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一般人に擬態して生きています
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